二交代制と三交代制
24時間体制で営業している事業所で多く取り入れられている勤務形態として “シフト制勤務”
があり、24時間を三つに分けた勤務を三交代、二つに分けた勤務を二交代と呼びます。
24時間営業のコンビニやファミリーレストラン、病院や介護施設、宿泊施設、警察官や消防士、
警備員をはじめ、いち個人では賄いきれない時間量・仕事量を必要とする職場で用いられてい
ます。
二交代
一日の勤務が、日勤と夜勤に分かれています。
二交代は主に2パターンあり、「2人で工場を24時間動かし続ける場合」と、「早番(朝番)と
遅番(昼番)が分かれていて、夜中の工場ストップまで運転を続ける場合」があります。
24時間稼働させる場合は、12時間ずつに分けたり、日勤が朝から夕方までの8時間・夜勤が夕方
から朝までの16時間の勤務のところが多いようです。
二交代制は三交代制に比べて1回あたりの勤務時間が長い分、給与が多いというメリットもあり
ます。しかし、勤務時間が長いため体力的な消耗が大きい点がデメリットとして挙げられます。
日勤と夜勤が頻繁に切り替わると、体がスケジュールの変化についていけなくなるため、
ある程度まとまった期間ごとに変更するケースが多いようです。
二交代制の場合、夜勤が長時間労働となるため、原則として「夜勤明けの次の日は休みにする」
という決まりがあります。
三交代
三交代は、1日(24時間)を8時間ごとの3シフトに区切り、交代して働く勤務形態のことです。
コンビニやファミリーレストラン、ホテルや旅館など、1日中お客様がいる施設はどの時間にも
対応が必要なため、三交代を取り入れていることが多いようです。
時間の区切りとしては、昼勤が6時~14時、前夜勤が14時~22時、夜勤が22時~6時など。
時間の区切り方や、「昼番」「夜勤」など勤務時間の呼称は職場によって異なります。
三交代ではシフトによって1日あたりの人員が確保され、24時間稼動することができるのが特徴で、
1週間ごとなどのスパンで夜勤→昼勤→前夜勤というようにシフトを入れ替わって勤務する場合と、
「夜勤専従」「昼勤のみ」など、決まった時間で働く場合があるようです。
三交代制のメリットとしてはまず、「残業が少ない」ということが挙げられます。
三交代の場合は自分が担当する時間がきっちりと決められています。そして、時間が終わる30分
ほど前には次の時間の労働者に引き継ぎをしますので、残業することはほとんどありません。
そのため、プライベートを充実させたい、自分の時間を大事にしたいという方には良いでしょう。
勤務時間によっては朝や昼の早い時間に勤務が終了するということもあり、あまり人がいない
時間に買い物などを済ませられる、役所や病院などに行きやすいというメリットもあります。
デメリットは「生活リズムが崩れやすい」「周りの人とスケジュールを合わせにくい」という
ことが挙げられます。
二交代、三交代に共通して言えるメリットは、夜勤手当による増収です。
夜勤では深夜に働くことになりますので、深夜手当などが付き給料が多くなります。
深夜手当は22時~5時までの間の勤務に適用され、基本給の25%増と法律で決められていますので、
その時間内に働いていれば、その分給料に上乗せされます。深夜帯に働くのは体にとっては酷です
が、稼ぎたい人にとっては大きなメリットといえるでしょう。
◆二交代・三交代制のある職場や職種
- コンビニや飲食店
- 工場
- 病院や介護施設
- 宿泊施設
- 公務員の一部
24時間営業のコンビニやファミリーレストランなどでは三交代制が多いようです。
機械などを止めずに動かし続ける必要があるため、シフト交代制の勤務形態が多く用いられています。
二交代、三交代のどちらも利用されています。
深夜の急患を受け付けていたり、入院患者がいる病院、宿泊型や入居型の介護施設などが用いています。
二交代、三交代のどちらも利用されています。
ホテルや旅館など、1日中お客様がいる施設はどの時間にも対応が必要なため、三交代を取り入れている
ことが多いようです。
消防や警察、自衛隊など、公務員でも三交代を取り入れていることがあります。